世界の地質時代に初、日本の地名「チバニアン」濃厚に
千葉県市原市の地層が、国際学会「国際地質科学連合」が決定する国際標準模式地の1次審査を通過。世界9カ国16人の専門家による、イタリア南部2カ所との投票選考で退けた。上位組織での審査がまだ残っているが、約77万~12万6000年前の地質時代が「千葉の時代」を意味する「チバニアン」と呼称され、世界の地質時代に初めて日本の地名が付く可能性が濃厚となった。
決め手は「千葉セクション」と呼ばれる千葉県市原市の地層で、確認できる地磁気逆転の痕跡と年代だ。地球は大きな磁石だ。過去に何百回もN極とS極が入れ替わっており、最後の逆転が起きた時期の特定が課題だった。それは磁力を持つ鉱物が含まれる岩石を調べれば、その時代のN極とS極の向きが分かる。
千葉セクションは240万年前から50万年前までの地層が観察できる希少な場所で、磁場逆転の痕跡も確認できる。この地層の堆積物を分析し、最後の逆転が77万年前だった証拠を見つけ、2年前に発表していた。