厚生労働省のまとめによると、2020年平均の有効求人倍率は1.18倍で、前年比0.42ポイント低下した。低下幅は第1次オイルショック後の1975年(0.59ポイント)以来45年ぶりの大きさとなる。新型コロナ禍で企業業績が悪化、求人数が落ち込む一方で、解雇や雇い止めが増え、求職者が増えている。
一方、総務省のまとめによる労働力調査によると、20年平均の完全失業率は0.4ポイント上昇の2.8%。完全失業者数は29万人増の191万人で、ともに11年ぶりに悪化した。休業者数も比較可能な68年以降で最多の256万人だった。
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トヨタ 20年世界販売で5年ぶり首位奪還 VW抜く 日産連合3位
トヨタグループ(トヨタ自動車、ダイハツ工業、日野自動車含む)の2020年の世界販売台数は、前年比11.3%減の952万8,438台だった。2019年に世界首位だったドイツのフォルクスワーゲン(VW)の930万5,400台(前年比15.2%減)を抜いて、2015年以来5年ぶりに首位となった。2020年2月に持ち分法適用会社となったSUBARU(スバル)を含めると1,040万台となる。世界の2大市場の米国・中国での販売が好調だった。
世界3位は前年と同じく日産自動車とフランスのルノー、三菱自動車の企業連合で779万8,919台(同23.2%減)だった。
日本製鉄 中国・広州市のブリキ生産合弁PATIN社から撤退
日本製鉄は1月27日、中国広東省広州市の合弁会社、広州馬口鐵有限公司(以下、PATIN社)の出資持分25%を、2020年12月末をもって、パートナーの中国企業、広州高新区投資集団有限公司に譲渡し、この事業から撤退したと発表した。
PATIN社が操業してきた広州市黄埔区地域が、近年目覚ましい経済発展を遂げ、今後の都市開発計画により周辺環境が大きく変貌する見通しとなっていることを踏まえ、今回の判断に至った。
日産自 30年代早期に日米欧中ですべての新型車を電動化
日産自動車(本社:横浜市西区)は1月27日、2030年代の早期に主要市場の日米欧中で発売するすべての新型車を電気自動車(EV)などの電動車にすると発表した。世界的な脱炭素の流れを受け、経営再建に向けて注力する電動化の方針を加速させる。
日本工営 インド貨物専用鉄道の部分運用開始 全線開通は23年
総合エンジニアリングコンサルタントの日本工営(本社:東京都千代田区)は1月27日、同社が手掛けているインドの貨物専用鉄道、DFC西回廊プロジェクトが部分開通し、運行が開始されたと発表した。このほど部分開通したエリアは、ハリヤナ州レワリ-ラジャスタン州マダル間の第1工区306km。
DFC西回廊プロジェクトは約1,500kmに及ぶデリー-ムンバイ間を繋ぐ鉄道で、日印両政府が共同推進する産業大動脈構想の根幹を担っている。
日本政府が円借款を供与し、単一プロジェクトへの円借款供与額として最大級とされ、日印両国間の旗艦プロジェクトとして高い関心が寄せられている。
貨物専用鉄道(DFC)西回廊は2023年の全線開通を予定。全線開通により、デリー-ムンバイ間をこれまで3日要していた輸送機関を1日に短縮することができる。
男性国家公務員の20年度育児休業取得16.4%で最高を更新
河野太郎・国家公務員制度担当相は1月26日、2020年度に育児休業を新たに取得した男性の国家公務員の割合が16.4%となり、調査を開始した2004年度以降で最高を更新したことを明らかにした。前年度より4.0ポイント増え、「2020年までに13%」としていた政府目標を達成した。
府省庁別に取得率をみると、厚生労働省の59.2%がトップ。財務省も43.6%と高かった。育休を取得した期間は「1カ月以内」が68.4%で大半を占めた。
塩野義 コロナ重症化抑制薬の開発権を米バイオエイジ社に譲渡
塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は1月26日、新型コロナウイルス感染症の重症化抑制を目的とした薬のライセンスの一部を米国バイオエイジ社に譲渡する契約を結んだと発表した。欧米での独占的開発、販売権を譲渡する。アレルギー性鼻炎に対する適応取得を目指して、同社が開発を進めていたもの。高齢者の免疫機能を改善する効果が期待できるという。
20年の世界の直接投資額42%減で1990年代水準まで下落
国連貿易開発会議(UNCTAD)のまとめによると、2020年の世界の対内直接投資額は前年比42%減の8,590億ドルにとどまったと推計される。投資額の水準としては、2008~2009年のリーマン・ショック時を3割以上割り込み、1990年代並みに落ち込んだことになる。UNCTADの公表値は153カ国・地域」のデータを網羅したもの。
NEC 台湾・中央気象局へ光海底ケーブル式地震観測システム納入
NECは1月26日、台湾交通部中央気象局に海底ケーブル式地震津波観測システムを納入したと発表した。システムを構成する光海底ケーブル、海底観測ユニット、光海底中継器をはじめとするすべての製品は、日本国内の工場で製造・組み立てが行われた。
今回納入されたシステムは主として、台湾東部の宜蘭沖から屏東県枋山に至る海域での地震および津波の観測を目的としている。海底ケーブルの長さは620km、最深部の設置深度は水深5,800m。
横河電機 インドネシアのラヘンドン地熱発電所向け統合システム受注
横河電機(本社:東京都武蔵野市)は1月25日、子会社のヨコガワ・インドネシア(本社:ジャカルタ)がインドネシアの国営電力会社PT Pertamina Geothermal Energy(PGE)から、北スラウェシ州のラヘンドン地熱発電所向けに蒸気生産輸送設備(SAGS)用制御システムを受注し、既存システムを更新すると発表した。
6つの発電設備(1~6号機)からなるラヘンドン発電所は、120MWの電力を供給するインドネシア最大級の地熱発電所。このプロジェクトでヨコガワ・インドネシアは1~4号機のSAGSに「統合生産制御システムCENTUM VP」に加え、数多くの無線伝送機、圧力電送機、流量計を納入する。またヨコガワ・インドネシアはエンジニアリング、据え付け、試運転作業員のトレーニングを担当し、システムの統合も遂行する。
インドネシアの地熱発電量の88%がPGEの事業領域で供給されている。インドネシア政府は2030年までに国内生産する地熱発電量を、現在の2,100MWから8,000MWに増やすことを目指している。