南極の海氷 観測史上最小に 2000年代より3割減

南極の海氷 観測史上最小に 2000年代より3割減

国立極地研究所と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月23日、南極域の海氷面積が3月1日に過去最小を記録したと発表した。JAXAの観測衛星「しずく」のデータを分析した。
発表によると、この日の面積は約214.7平方㌔㍍。1978年に始めた観測で、これまでの年最小面積だった1997年2月19日の約225.1万平方㌔㍍を下回った。今回の値は2000年代の年最小面積の平均より3割も少ないという。今年は2月11日に97年の記録を更新、3月1日まで小さくなり、2日から回復傾向が確認されている。
海氷は、南極では9月ごろ最大に、2月ごろに最小となる。北極はほぼその反対で、地球上にある海氷面積の合計は例年2月ごろに最小となる。米航空宇宙局(NASA)も3月23日、今年2月13日に合計面積が観測史上最小になったと発表している。