飛鳥最大級の方墳発見 被葬者は最高権力者 小山田遺跡

飛鳥最大級の方墳発見 被葬者は最高権力者 小山田遺跡

奈良県立橿原考古学研究所は3月1日、方墳の濠(ほり)とみられる巨大な石溝が見つかった明日香村の小山田遺跡で、新たに石室への通路跡が見つかったと発表した。一辺約70㍍と推測され、飛鳥時代(7世紀)最大級の方墳と確定した。
同研究所は、出土した瓦片などから築造時期は640年ごろ、そして当時の最高権力者の墓-と指摘。その結果、被葬者は、中大兄皇子(後の天智天皇)の父、舒明(じょめい)天皇か、大臣(おおおみ)として絶大な権力を誇った蘇我蝦夷(そがのえみし)に絞られそうだ。
方墳の規模としては、推古天皇陵なども大きいが、その推古天皇陵とされる山田高塚古墳(大阪府太子町、長辺約60㍍)、蘇我馬子の墓とされる石舞台古墳(明日香村、一辺約50㍍)を上回った。