大阪市の助成復活で新たにミナミの映画祭スタート

大阪市の助成復活で新たにミナミの映画祭スタート

「日本の映画興行発祥の地」で、かつて映画の街として隆盛を誇った大阪・ミナミで映画祭が復活する。2月9~15日、千日前のトリイホールで開催される「精華千日前キネマ映画祭」だ。
このミナミの映画祭は平成7年から毎年開催されていたが、橋下徹・前大阪市長時代の25年、実行委員会の中心メンバーだった市が脱退したため、継続断念を余儀なくされた。だが、今回新たに市に申請した助成金の交付が決定。これにより新たなスタートを切ることになった。
期間中は日替わりで5人の弁士による無声映画を10本以上上映する。15日は坂東妻三郎出演の「雄呂血(おろち)」(大正14年)を上映する。弁士を第一人者の澤登翠(さわと・みどり)さんが務めるのも見どころ。11、13日は浪曲師の春野恵子さん、12、14日は講談師の旭堂南海さんも弁士として登場する。料金は1回1000円。各日午前11時~と午後3時~の2回上映。完全入れ替え制。
日本映画興行発祥の地となった「南地演舞場」は明治21年、現在の南海難波駅前にある商業施設「なんばマルイ」の場所の設立。同30年2月15日、フランス人のリュミエール兄弟制作の映画が上映されたのが、日本初の映画興行となった。