五代友厚の商才示す新史料、長崎で幕末の証文

五代友厚の商才示す新史料、長崎で幕末の証文

大阪商工会議所初代会頭、五代友厚(1836~1885年)が幕末、長崎の豪商に7500両を貸したことを示す証文が見つかった。五代は当時20代半ば、若いころから大金を動かす才覚があったことが分かる貴重な史料だという。
証文は長崎の豪商として知られた小曾根家の12代当主六左衛門ら宛てで、17代当主吉郎(きちろう)さん(68)の長崎の自宅にあった。縦19.5㌢、横89.5㌢、中袋に入れられ、宛先を書いた包み紙にくるまわれていた。
冒頭に「金子御取替申候一札之事」(金をご融資することの一札)とあり、7500両を利息7%で貸すという内容。末尾には文久元(1861)年12月の日付とともに、「薩州」「五代才助」(友厚を名乗る前の名前)という署名があった。
NHK連続テレビ小説「あさが来た」で一躍脚光を浴びた、俳優ディーン・フジオカ演じる実業家、五代友厚の青年時代の姿の一端を示すものだ。