カニ輸入価格上昇 密漁対策協定発効、円安が影響

カニ輸入価格上昇  密漁対策協定発効、円安が影響

輸入のカニ類が高い。カニは年末に需要が増えるが、日本とロシア間で結ばれた密漁などを防ぐ協定や、為替の円安の影響を受け、輸入価格が上昇している。年末商戦では昨年までの在庫を使う量販店も多いが、供給不足が販売価格にジワリと響いている。

日本は年間6万~8万㌧程度のカニ(食材用加工品を含む)を輸入する。そのうちズワイガニ類が4~6割、タラバガニ類が2割を占める。ズワイガニは米国アラスカやカナダ、ロシアが主産地。値決め交渉の結果は横ばい圏だが、円安で北米産の輸入価格は1割上昇し、1㌔1500~1600円となった。輸入量の9割がロシア産のタラバガニは協定発効の影響が鮮明で、1~10月のロシア産の輸入量(活・冷凍込み)は5280㌧と前年比5割減となっている。輸入価格は1㌔約2100円(冷凍)で昨年比7割高となっている。