マルハニチロ 16年から「完全養殖」クロマグロ出荷

マルハニチロ 16年から「完全養殖」クロマグロ出荷

 マルハニチロは2016年から、卵からふ化させる「完全養殖」のクロマグロの出荷を始める。同社が20年以上研究を続けている鹿児島県瀬戸内町の養殖場で稚魚の生存率が高まり、商用化に踏み切れると判断した。

 民間企業が卵から成魚まで育てて販売するのは世界初といい、まず10億円程度の売り上げを目指す。マグロは資源保護のため漁獲規制が厳しくなっており、通常の養殖も稚魚の捕獲や魚場の新設が制限されている。それだけに、完全養殖の商用化はマグロ供給の安定につながりそうだ。