西殿塚古墳に石積み方形壇 大王墓の解明の手掛かりに

西殿塚古墳に石積み方形壇 大王墓の解明の手掛かりに
 宮内庁によると、卑弥呼の後継者、台与(壱与とも)の墓説があり、宮内庁が陵墓として管理する奈良県天理市の西殿塚古墳(3世紀後半~4世紀初め、前方後円墳)の前方部頂上に巨大な石積みの方形壇が築かれていたことが4月8日、分かった。2012年に盗掘され宮内庁書陵部が調べていた。書陵部によると、西殿塚古墳前方部の方形壇は一辺22㍍、高さ2.2㍍。中央部が東西2㍍、南北1㍍にわたって盗掘され、墳丘を覆う葺き石と似たこぶし大から人頭大の石が大量に見つかった。さらに下にも石が続いており、壇全体が石積みだった可能性が高いという。
 西殿塚古墳は全長230㍍。宮内庁は6世紀の継体天皇の皇后、手白香皇女の墓に指定しているが、研究者の間では箸墓古墳の次に造られた大王墓と推測されている。