織田作之助の代表作「夫婦善哉」の草稿や日記 遺品から発見

織田作之助の代表作「夫婦善哉」の草稿や日記 遺品から発見
 大阪歴史博物館は9月13日、織田作之助(1913~47年)の代表作「夫婦善哉」の草稿や、「続夫婦善哉」の執筆時に書いた日記など約10点が新たに見つかったと発表した。今年生誕100年を迎える”無頼派”作家の創作過程が分かる貴重な資料だ。 生誕100周年の記念事業推進委員会が、遺品を保管していた織田の養女、織田禎子さん(千葉県船橋市在住)から入手した。「夫婦善哉」の鉛筆書きの草稿は9枚で、タイトルが「めおとぜんざい」と平仮名書きになっている。主人公も蝶子が「春枝」、柳吉が「兵吉」と異なり、春枝が中心に描かれている。41年の日記からは、同年6月10日から7月4日までほぼ毎日、「続夫婦善哉」の原稿を書いて作品を完成させたことが分かり、執筆年の特定につながるという。 草稿などは9月25日から10月18日まで、同博物館の「織田作之助と大大阪」展で展示される。