奈良・牽牛子塚古墳造営には延べ2万人が従事か

奈良・牽牛子塚古墳造営には延べ2万人が従事か
 奈良県明日香村教育委員会が刊行した牽牛子塚(けんごしづか)古墳発掘調査報告書によると、同古墳造営には延べ2万人程度が従事したとみられる。同古墳は天皇陵特有とされる八角墳で、飛鳥時代の女帝、斉明天皇と娘の間人皇女(はしひとのひめみこ)の合葬墓との見方が強い。同村教委は今回、墳丘に使われた石材の総重量を約276㌧と推定。産出地は大阪府と奈良県の境にある二上山などとみられ、石の切り出しに延べ1056人、運搬に延べ1万3780人が必要などと推計している。ちなみに、同古墳の墳丘は対角辺約22㍍、高さ約4.5㍍以上。巨大な岩をくり抜いた石槨(せっかく)を持ち、表面は切り石で装飾されていた。